㊥山はドリフにヤラれてる【後編】

dokutakun2004-05-20


雨が降っていました。寒い日でした。私は3月24日、青山葬儀場で行われた長さんの葬式へ記帳をしに行きました。
現地に到着したのは15時半前で、出棺が終わった後で一般の記帳受付ギリギリでした。青山一丁目駅から葬儀場へ向かう道の両端に、向かう人、帰る人、高校生から年寄りまで色んな人がいました。彼らは、ドリフを見て育った、あるいはドリフとともに生活があった人なんだろうか?熱狂的なファンなんだろうか?そうじゃなくても「長さんの葬式なら」と足を運んだのだろうか?もしくはただのヒマつぶし?自分と同じかもしれない、違うのかもしれない心の中を想像しながら、私は緩やかな坂道をてくてく歩きました。
記帳を済ませ、葬儀場の方を見つめて手を合わせました。その横に小さな祭壇があって、笑う長さんの周りに献花が落ちそうになりながら机にへばりついていました。TVカメラの前でおばさんが泣きながらインタビューを受けていました。カメラの前でよく泣けるなぁとか、報道ってゆうのはこうゆうふうに作られるんだとか、全然関係ないことを考えました。

全員集合終了の何年か後にたまたま長さんをドラマで見たことがありましたが、頭髪が後退し白くなっていたことにショックをうけました。ちょくちょく露出していた志村けんは、いくら薄くなってもそんなこと思わなかったのに。ドリフのメンバーはものすごく歳が離れていたということをその時初めて知ったのです。
もう一度全員集合が見たかったなぁ。それはもう、叶わなくなってしまいました。